痴漢の罪名と痴漢にどれぐらいの刑罰が科されるのか

痴漢と罪名

刑法犯罪や法律違反をして警察や検察に逮捕されると、大抵はその後何らかの罪名がついて起訴され、裁判手続へと移行しますが、痴漢事件で起訴される場合は、刑法の強制わいせつ罪か、各都道府県にある迷惑防止条例違反のいずれかで起訴されます。痴漢という言葉は広く一般に定着していますが、現行の法律にはこの言葉が用いられている罪名は存在しません。

■痴漢と迷惑防止条例違反

痴漢事件で逮捕される者の多くに適用される容疑は、都道府県の迷惑防止条例違反です。この場合の刑罰は、条例を制定している都道府県によって異なります。多くの都道府県では6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金としていますが、

中には常習犯に限り罰金を100万円としているところがあります。

しかし、最初から条例に基づいて最高刑が適用されることはなく、初犯で他に条例や法律に違反していない場合だと、20~30万円程度の罰金が平均的な量刑となっています。

■痴漢と強制わいせつ罪

一方、強制わいせつ罪は、痴漢行為が迷惑防止条例違反の範囲を超える内容だった場合に適用され、被害者が13歳未満だった場合は迷惑防止条例違反にあたるケースでも適用されることがあります。

こちらの場合の法定刑は罰金は無く、6ヶ月以上10年以下の懲役に処されることになります。懲役期間の相場は6ヶ月から2年程度で、前科が無く、やってしまった行為に対して反省が見られる場合は執行猶予がつくことがあります。

迷惑防止条例違反と強制わいせつの違いは量刑以外にもあります。それは、強制わいせつは犯人を知った日から6ヶ月以内に告訴しなければ、提訴をすることができないということです。

告訴が無いまま提訴すると必ず公訴棄却となります。告訴は原則として被害者本人が行わなければなりませんが、法律では被害者自身の手で告訴できない場合が想定されており、親権者をはじめとする法定代理人でも告訴が可能であるほか、特定の状況下ではそれ以外の者にも告訴する権限があります。一方、迷惑防止条例違反はそのようにはなっておらず、刑事手続は通常の法律違反事件とほぼ同じ流れですすんでいきます。

■迷惑防止条例違反と強制わいせつの違い

痴漢事件が迷惑防止条例違反にあたるか、強制わいせつにあたるかは、当然のことながらケースごとに判断されます。

迷惑防止条例では、性的羞恥心を害したり不安を覚えさせるような方法で、直接もしくは衣服などの上から身体に触れる行為をしてはならないといった内容で、痴漢行為に関する規定を設けていますが、この条文だけでは刑法の強制わいせつとの線引きが曖昧です。

しかし、過去の事件では犯行内容に下着の中に手を入れる行為が含まれている場合に強制わいせつと判断され、そこまで至っておらず、服の上から胸や尻をさわった程度であれば迷惑防止条例違反として扱われることが多いです。

ただし、あくまで傾向であって、身体をさわりながら耳元で脅しをかけた場合や、電車内の他の場所に逃げられない状況にしてから身体を触る行為におよんだ場合など、状況によっては迷惑防止条例違反ではなく強制わいせつを適用して起訴することがあります。

盗撮被害が多い場所とそれぞれの対策


最近では、盗撮の被害にあってしまうとインターネットにアップロードするなどの形で被害はどんどん拡大していってしまいます。
ある日ネットを見ていたら「これって私なんじゃ…」なんてことになってしまったら…。
想像しただけで怖いことですよね。
そういう事態にならないようにするためには、盗撮被害が多い場所とはどういうところなのか?を知った上で、対策を普段から考えておくことが大切です。
ここでは盗撮被害に遭ってしまう場所としてよくあげられる場所と、それぞれの場所に行く時に気をつけておくべきポイントについて解説させていただきます。

◎1.盗撮被害の多い場所
盗撮の被害が多い場所としては、以下のような場所が考えられます。
それぞれの場所でとるべき対策についても紹介しますので、こういった場所に行く必要がある場合には用意をしておくと良いでしょう。

・1-1.電車の中
電車の前に座っている女性のスカートの中をスマホで盗撮するなどの行為が後を絶ちません。
混雑する場所に行く際にはできれば、スカートで行くのは避けておくのが無難です。
スカートは手放せないアイテム…という女性も多いと思いますが、着用時には盗撮被害に遭ってしまうリスクも高まっていることは理解しておかなくてはなりません。
電車内が空いているときにも要注意ですから、短いスカートを履いている時には座席は利用しないなどの対策が必要になります

・1-2.エスカレーター
エスカレーター・階段で後ろに立っている人が、前にいる女性のスカートの中にスマホを差し入れて盗撮する…というのは典型的な犯行例です。盗撮のメッカは横浜駅と言われているようです。
参照元:盗撮弁護士(2017年8月時点、著者調べ)

これを避けるためには横向きに立つ、あるいはカバンで隠すなどの方法があります。
また、少しでも怪しいと感じたら容赦なく振り返りましょう。
頻繁に後ろを見ているというだけでも抑止力になりますから、そういったそぶりを見せておくことは被害の防止につながります。

・1-3.温泉や銭湯などの公衆浴場
温泉や銭湯などの公衆浴場に、共犯の女性に隠しカメラを持ちこませて盗撮させる…という手口が知られています。
なんで女性がそんなことをするの?と思われるかもしれませんが、こういった盗撮動画は闇サイトなどを経由して販売されてしまうケースも少なくないのです。
少しでも怪しいと感じる人がいたら近づかず、施設の管理者に知らせるようにしましょう。
確実に被害に遭っている…というときには警察に相談することも大切です

・1-4.自宅
恐ろしいことですが、あなたが自宅でリラックスしている姿も盗撮されてしまうリスクがある…というのが現実です。
あなたの自宅にしかけられている小型盗撮カメラや盗聴器によって、日常の何気ない姿を盗撮されてしまっている…ということは実はよくある被害の形なのです。
自宅の盗撮被害を防ぐための対策としては、引越し入居時にはコンセントなどに怪しい機器が入っていないかチェックする、小物などの中身をくまなくチェックしておくなどが適切です。
また、自力では判断がつかないけれどどうも不安…というときには、盗撮盗聴発見を専門にしている探偵業者に依頼するのも一つの選択肢です。

◎2.もし盗撮の被害にあってしまったら
盗撮は都道府県の迷惑防止条例や強制わいせつ罪に該当する立派な犯罪行為です。
もしあなたが盗撮の被害にあってしまったら、犯人の人相や服装などを覚えておいた上で警察に被害届を出すようにしましょう。

・2-1.犯人の情報から後日逮捕につながることも
犯行のその場で取り押さえることができなかったとしても、駅やショッピングモールなどには防犯カメラが設置されています。
犯人の服装や人相などの情報が分かっていれば後日に逮捕してもらうなどの対策もとることが可能です。
盗撮の被害は後日にインターネットにアップロードされてしまうなどすると被害が果てしなく拡大してしまう可能性があります。
盗撮の被害にあってしまった時には泣き寝入りせず、必ず警察に相談するようにしましょう

痴漢に遭わないために気を付けるべき事【夜道編】


痴漢の多くは電車や駅で起きていますが、その次に危ないとされているのが人気のない夜道です。
誰も見ていないこと、野外であることから電車内の痴漢よりも大胆な犯行が多く、強制わいせつ罪となるケースも見られます。
気を付けけるべきポイントも、電車などとは異なる部分もあるので確認してみましょう!

■深夜の帰宅を避ける

警察などの統計によると、午後11時ごろから翌午前2時ぐらいまでに痴漢などが多く起きているようです。この時間をできるだけ避けるということがまずは良さそうですね。

■車や人が通る明るい道を通る

遅い時間の帰宅では、可能であれば多少遠回りになってしまっても、人目があって明るい場所をできるだと通る方が安全です。
誰かが見ているところでは痴漢は手を出すことはありません。

■一人では歩かない

もし可能であれば、家族などに迎えに来てもらう。また、自宅までタクシーなどを使うことが可能であれば、夜道で痴漢に遭うことはありません。
自転車などの利用も良さそうです。

■防犯ブザーを付ける

咄嗟のことに声を出すことも難しいかもしれないという時、頼りになるのが防犯ブザーです。、
ブザーの音は遠くまで聞こえるので、近くに人がいなくてもどこかで聞こえているはず。
バッグに付けるなど、できれば外から見て分かる方が抑止力になるようです。

■ながら歩きをしない

歩きながら音楽を聴いたり、携帯電話での通話をしたりしていると、周囲のことに目が行かなくなってしまいます。
気が付いた時には危険がすぐ傍にまで…ということも考えられます。また、痴漢をしようと考えている人にとっても好都合だと思わせてしまいます。
もちろん歩きスマホなどは事故の危険もありますよね。

■いざという時のための備え

できるだけ避けようよしても、やはりどうしても深夜誰もいない暗い道を通らなければなら ないことはあるでしょう。
また、どんなに予防をしていても痴漢は襲ってくるかもしれません。
そこで究極なのは護身術を身に着けておくこと。また、防犯グッズをバッグに忍ばせておくのも良いかもしれませんね。
反撃してきたらほとんどの痴漢はそのまま逃げていくものです。

■夜道では痴漢以外にも気を付ける

同じ状況で起きる犯罪は痴漢だけではありません。ひったくりなど強盗も多く発生しています。
そのため、より多くの人が被害に遭う可能性もあります。
電話など他のことに気を取られている素振りを見せないことや、しっかりと荷物を持つなどスキを見せないことが大切で、慎重な対策が必要かもしれませんね。

痴漢に遭わないために気を付けるべき事【電車編 】


前回は痴漢の原因や対策を考えてみましたが、やはり満員電車に乗らなければならない状況、いざ痴漢をされた時にとっさの行動はなかなかできるものではありません。
それにどちらにしても余計な時間や手間を費やすことになってしまいますし、不快な気持ちにもなります。
そこで、一番の対策はそもそも被害に遭わないようにすることではないでしょうか。個人として、どんな予防ができるか、まずは電車での痴漢という状況で考えてみたいと思います!

■女性専用車両を利用する

電車が混雑するピークの時間帯には、都市部の各路線では女性専用車両の導入がかなり進んでいます。
女性専用車両に乗れば間違いなく痴漢に遭うことはないと言えるでしょう。痴漢をされるかもしれな いというような余計な心配や不安とも無縁でいられます。
地域や時間帯によっては万全とは言えませんが、現在のところは一番有効な予防策であることは間違いがありません。

■乗務員の目の届きやすい車両に乗る

女性専用車両がない場合などで、ある程度安心していられる場所は乗務員の目の届く場所ではないでしょうか。ただ、実際には車両の最後尾などかなり限られた場所しかないのが問題です。
また、改札に近い場所など乗り降りのしやすい場所は、万が一の逃走がしやすいものです。

■乗る位置や時間を毎日変える

痴漢は突発的なものだけではなく、ターゲットを定めて虎視眈々と狙っているようです。
乗る位置や降りる位置関係もあり、何となく毎日同じ時間に同じ場所に乗りがちです。そこでいつも同じように乗らないなど行動パターンを変えることで狙いをつけられることは少なくなるでしょう。

■乗る位置と警戒した様子を見せる

その他、車内では注意を払っている様子を見せる、他の女性の近くに乗る中央付近の目立つ場所に乗るなども良いでしょう。始発の駅などではない限り難しいかもしれませんが、座っている人にも手を出すことはないでしょう。
ただ、電車に乗るたびにポジションの確保や緊張感を持つ必要もあり、これでは少々疲れてしまいそうですね。

■満員電車には乗らない

痴漢が起きにくい状況を選ぶという意味では、可能であれば混雑のピーク時間をずらすことではないでしょうか。また、そもそも自転車には乗らず、徒歩や自転車で移動するという方法もあります。
痴漢だけではなく、ストレスも軽減され、座ることもできるなど、多くのメリットがあるかもしれません。許される状況であれば選択したい方法です。

■痴漢をされにくい恰好

やはり痴漢をする側からすると、痴漢のしやすい恰好というものはやはりあるようです。そのため、外見から痴漢をされないようにするというのも有効な方法です。
ただし、単なるファッションや服だけの問題ではなく、、外見やそこから醸し出される雰囲気も何やら関係がありそうです。ファッションに関して詳しくは、また改めて考えてみたいと思います!

盗撮している人を見つけたらどうするべきなのか?


「なんだか動きが怪しい人がいる。ひょっとしてあの人、あの女の子のことを盗撮してるんじゃ…」
もしあなたが盗撮をしている人を見つけてしまったらどうしますか?
最近ではスマホのカメラがデジカメ並みの性能に進化していますから、誰でもいつでも盗撮被害に遭ってしまう可能性があります。
特に満員電車の中や、混雑する駅のエスカレーターなどで盗撮の事件が発生するケースは決して少なくありません。
あなたが盗撮の現場に出くわすというのも決して縁のない話ではないでしょう。
ただ、正義感に駆られてなにがなんでも盗撮を辞めさせる…という行動を取ることは決して正解ではありません。
ときには思いもよらない被害にあなた自身が巻き込まれてしまう可能性がありますから、盗撮を見かけた時にとるべき行動は慎重にならなくてはなりません。
今回は、盗撮を見かけてしまった時にどういう行動をとるべきなのか?について考えてみましょう。

1.近づいていって取り押さえる…はダメ

あなたがどれだけ腕力に自信がある人であっても、自力で盗撮犯人を取り押さえようとするのは避けておくのが賢明です。
犯人の立場からすると「つかまったら人生終わり」ぐらいのリスクを負っていることになりますから、捕まらないためにありとあらゆる抵抗をしてくることが考えられます。
駅のホームなどで走って逃走をはかられると、他の通行人にぶつかってホームに転落するなどの二次被害が発生する可能性があります。
そうなると、あなたが過剰防衛などの形で責任を問われてしまう可能性もゼロではありません。

2.あなたが訴えられる可能性も…

また、証拠隠滅などを行なった上で「自分はそんなことはしていない。公衆の面前で盗撮犯あつかいするなんて、名誉毀損で訴えますよ?」といったように容疑を否認してくる盗撮犯も決して少なくありません。
盗撮の被害を見つけた時には、自力で解決しようとせず、犯人の情報を押さえた上で警察に相談するが適切といえます。
一般市民であるあなたがヒーローになる必要はありません(犯罪者を捕まえるのは警察の仕事です)
警察官は警棒や手錠、防刃服などによる装備があるからこそ犯人を逮捕するリスクを小さくできています。
一般人が丸腰で犯人を捕まえようとする行為には大きなリスクが伴うことを知っておかなくてはなりません。

3.人相や服装をチェックした上で、鉄道警察に知らせる

駅などで盗撮の被害を見かけた時には、服装や人相を覚えた上で鉄道警察や駅員に知らせましょう。
その場で盗撮犯を捕まえることができなかったとしても、防犯カメラなどの情報と照合することで後日逮捕につながる可能性があります。
また、被害に遭っていたと思われる人にも「あなた盗撮されていたかもしれませんよ」と一言知らせてあげると良いでしょう。
実際に被害に遭った人から被害届や告訴状が出ているかどうかは警察の捜査に影響を与えますから、より早期に犯人逮捕につながる可能性があります。

痴漢被害に遭いにくいファッション


痴漢に遭わないために気を付けるべき事をまとめてみましたが、中でもファッションにも大きく左右されるようです。
痴漢に遭いにくいファッションについて考えてみましょう。

■露出度の高い服は痴漢に遭う?

まず気になるのが極端に短いスカートやボトムス、肌の露出が多いようなファッションです。これが男性の欲望を誘発するのではないかという心配があるのではないでしょうか。
しかし、決してそういうわけではないようです。なぜならまずこのようなファッションは非常に目立ちます。痴漢だけではなく、多くの人が注目をするということになります。そのため、痴漢は手を出しにくくなるのです。もしも 痴漢をしたとしても、目撃者も多くなってしまうのです。
また、痴漢は衝動的にしてしまうというよりは計画的に行われることが多いのです。露出度の高いファッションが痴漢を誘発する可能性は高いとは必ずしも言えないようです。

■目立つファッションは痴漢に遭いにくい

これに当てはめて考えると、露出度が高いだけではなく、目立つような服装の人は痴漢に遭いにくいということになります。
さらに、目立つファッションの人というのは概して自己主張が強い傾向にあります。そのため、痴漢をされたとしても対抗される可能性もまた高いと言えるのです。
そこで、露出度が高いかどうかはともかくとして、特徴のある人目を惹くファッションというのは痴漢の予防に悪くなさそう です。

■大人しめのファッションこそ危ない!?

痴漢をする側としてターゲットにするのは、どちらかというと抵抗をされない、問題にされなさそうな人なのです。嫌なことをされても黙っているのではないか…と思わせてしまうことが危険なのです。
目立つことの反対で、あまり目立たないファッションというのも周囲の注目も行かないために痴漢に遭いやすいと言えるかもしれません。
そのため、服装だけではなくヘアスタイルやメイクなども含めてトータルな雰囲気で痴漢はターゲットを見定めていると言えるのかもしれませんね。

■ファッションではありませんが…

スマホやゲーム、音楽に集中してしまっていると周囲への注意が疎かになります。
また、目を閉じて眠っているような 素振りも隙を与えてしまいます。
特に、直接触られることがなくても盗撮などの被害にも遭いやすいと言えるでしょう。
ちなみに盗撮も迷惑防止条例に違反し、刑事罰の対象となっています。
もしも自分がされている場合、周囲でその行為に気が付いた場合には痴漢の時と同じような対処をすると良さそうですね。

今考える男性専用車両は必要か否か?


個人できる痴漢対策だけではなく、鉄道会社でも痴漢は非常に問題視していて、女性専用車両や啓発活動、さらに、今後は車内の防犯カメラが広がっていく動きがあるなど、様々な対策を講じていることが分かりました。

■男性の痴漢リスクとは

今まで女性目線で見てきましたが、痴漢に関して問題に感じているのは女性だけではないようです。
一つは男性への痴漢被害。2000年代初頭から、各都道府県の迷惑防止条例の対象は男性も含まれるように改正されていきました。ただし、男性の被害者の件数が警察などの統計に上がってくるというところまではないために、現状でどれぐらいあるのかという所までは不明です。
もう一つは痴漢の冤罪です。勘違いならまだしも、意図的な痴漢詐欺という形で巻き込まれ、多額の示談金を支払わされるというケースもあるようです。
そのため、痴漢をしない男性にとっても、特に満員電車に乗る時には何らかの形で痴漢に巻き込まれるリスクというものを追っていると言えそうです。

■痴漢の冤罪リスクのために男性専用車両?

「満員電車に女性と一緒に乗っていなければ痴漢の疑いをかけられる心配もない」、「女性専用車両があるなら男性専用車両もあるべきだ」などの理由から最近では鉄道会社に男性専用車両の導入を求める団体もあるようで、新聞などでも取り上げられています。
さらに、この運動に賛同して参加するという所にまでは至らないまでも、趣旨には賛成するという人は男女問わず多いようです。
確かにリスクを負いたくない男性にとしては、もし男性専用車両があれば安心して満員電車に乗ることができそうですね。
しかし、これに実現性はあるのでしょうか?

■男性向けの痴漢対策までには至らず

多くの人の賛同を得ている男性専用車両ですが、実際の導入の動きはまだないようです。
おそらく、以下のような理由ではないでしょうか。
まず、冤罪対策よりも痴漢防止などの対策を進める方が急がれているということです。特に東京では2020年にオリンピックを控え、鉄道での防犯対策が急がれていて、その中に防犯カメラの整備などという流れにあります。
痴漢の疑いをかけられる男性にまで配慮するという段階にはまだ至らないのではないでしょうか。
次に、いくら満員電車の時間帯とは言え、そこに乗るのは日常的に電車に乗ることに慣れている通勤・通学客だけではありません。特に東京では観光客なども多く、女性専用車両や男性専用車両などと区別があると地方や海外から来た人などにとっては非常に分かりにくい乗り物となってしまいます。
ということで、男性専用車両は必要とは考えられるも のの実際の導入には多くの課題があるというのが今のところの結論のようです。

痴漢している人を見つけた!まずどうするべき?


前回、被害者になった時にすべきことを考えてみましたが、今度は逆に痴漢をしている人を見つけてしまった…という場合を考えてみます。

■痴漢を見かけてしまったら

いざその現場に出くわしてしまうとどうしたら良いのか分からない…という人も多いのではないでしょうか。
警察官で はなくても現行犯逮捕もできるということが分かりましたが、当事者でもない第三者が関わるには少々リスクがあるような気がします。
しかし同時に放っておくわけにはいかないという気持ちにもなるはずです。

■まずは被害に遭っている人に声をかけてみる

加害者と思われる人にいきなりやめるよう静止するの は躊躇するはずです。
そこで、被害に遭っている人に対して、「大丈夫ですか?」というような一言をかけてみてはどうでしょうか。
助けが必要かどうかの意思を確認しましょう。もしそこで求められた場合には協力をすれば良いわけですね。
騒ぎ立てることはあまり得策とは言えません。
被害者の感情に反する場合もありますし、加害者側と揉める原因にもなってしまいます。
痴漢の冤罪は被害者と加害者だけで起こるわけではありません。第三者によって作られる可能性もあるのです。思い込みというものは危険です。一歩引いて周囲のこともよく観察をしてください。
当事者でもないのに一方的な判断をしてしまうことはリスクを伴うことはよく解っておいた方が良さそうですね。

■助けを求められた時には協力を

その後の対応として、協力を求められた時には一緒に電車を降りて駅員さんや警察官に対応を引き継ぎましょう。
目撃したことによる証言などを求められた場合には、加害者だと思われる人の特徴、行動などを事実の範囲で答えましょう。
当事者だけではなく、第三者の証言が事実の裏付けとなる重要なカギとなる場合もあるのです。

ただ、これらはいずれにしても勇気を伴う行動です。
一人だけで対処が難しいと思った時には、周囲の他の人にも声をかけてみるというのも一つの方法です。
また、実際に確認できる場合には写真や動画で記録を残しておくということも有効な方法です。

それでもいざ痴漢を目撃してしまっても何もできなかった場合、罪悪感があるかもしれません。ただ、それで責任を感じるようなことはありません。
あくまであなたの「できる範囲でできることをする」ということで良いのではないでしょうか。

山手線に防犯カメラ導入決定で効果はあるか?


ここまで、個人でできる痴漢対策を中心に考えてきましたが、もちろん鉄道会社でも各種対策が取られています
女性専用車両の導入はもちろんのこと 例え
ば痴漢防止のためのポスターや広告を駅構内
や電車内に設置するとなど、周知、啓発するような活動も行っていますが
正直なところ直接的な効果はあまりないのではないでしょうか
やはり最大の抑止力は、犯行を見られるという点にあります
しかもカメラでの記録であれば、刑事事件となった際の証拠としても十分です
最近のニュースでは、東京都内でも山手線に車内防犯カメラを2018年春から導入し
2020年までに全車両への導入を完了させるということで話題になっています
これは東京オリンピックなども見据えたテロ対策という側面もありますが、果たして車内防犯カメラによって痴漢にも効果があるのでしょうか

■車内防犯カメラの現状

実は、 山手線以外でも既に防犯カメラが導入されている路線は既にあります
JR東日本でも新幹線などでも防犯カメラが設置されていますが、これはどちらかというと痴漢以外の保安上の目的と言えそうです
在来線ではじめて防犯カメラが設置されたのは埼京線でした
2009年12月からということなので、かなり早期から対策が取られていたということですね
なぜなら、埼京線は痴漢の多い悪名高き路線だったからです
混雑度と駅の間隔が比較的長いことから、痴漢にとっては好条件ということが理由のようです
しかしカメラが設置されたのは特に混雑するとされる一部の車両のみでした
しかし、設置された翌年の発表では、実際の痴漢摘発件数は半減したということでした
もちろんカメラはすべての場所が映るほどの数ではありませんし、死角となる部分も多いはずです
カメラの設置が報道されたことなどもあり、心理的にかなり抑制効果があったということのようですね

■防犯カメラは痴漢に一定の効果あり

埼京線では一部の車両への導入にも関わらず痴漢は減ったとの実績があるため、防犯カメラ導入はそれなりの効果があったとは言えそうです
しかしそれでもなお、2010 年1月~2月の2か月間で、埼京線では15件の摘発がされているのには驚きます
当然、明るみに出るのは氷山の一角だと考えられるので、実際には相当の件数があったと見て良いのではないでしょうか
カメラの目を逃れて痴漢をすることで、よりスリルを味わうという側面もあるようです
そんな中、全車両への設置をするという山手線ではその本気度が伺えるので、期待しても良いのではないでしょか
その他、私鉄などの状況を見てみると京王線は2011年に一部車両で導入しています
東京メトロや都営地下鉄、東急電鉄などでもやはり東京オリンピックを見据え2020年までに順次導入を進めていくとしています
プライバシーや費用の面で運用が難しいこともありますが、痴漢の多い路線には他にも期待したいですよね

もしかして痴漢・・・?まず取るべき行動とは


次に、私たちが痴漢に遭ってしまった時、どうすればよいのかを調べてみました!
痴漢の多くが電車内で起きていることが分かりました。そのような時にまずどうすればよいのかを考えてみます。

■確実な場合には現行犯逮捕?

例えばもしもあなたが痴漢の被害に遭っていることが確信でき、しかも相手を特定できているということならば現行犯逮捕をすることです。
逮捕って警察官でないとできないのでは?と思うかもしれません。
しかし、現行犯であれば誰でも逮捕はできるのです。これを「私人逮捕」と言います(刑事訴訟法第213条)。
また、逮捕後は直ちに地方検察庁・区検察庁の検察官、又は司法警察職員に引き渡さなければならない(刑事訴訟法第214条)とされていますので、速やかに警察官などに連絡をしましょう。
ただし、ここで気を付けなければならないことは基本的に「逮捕」という行為自体は人権を制約する行為なので様々な条件や制約などがあるということです。
逮捕の必要性も問われる場合もありますし(刑事訴訟法第199条)、違法な逮捕だった場合には逆に逮捕罪(刑法220条)、また誉毀損罪(刑法230条1項)などの可能性も含みます。
これらのように、逮捕の正当性を争われる可能性もあるのです。誰でもどんな時でも逮捕できるという事もよく聞きますが、要件があるため注意が必要です。

■まず拒否をすることと駅員さんに相談

はっきりと痴漢されていることがわかり、しかもその場で逮捕をする、ということは被害者にとってかなり勇気が必要なことです。また、本当にその人が痴漢をしようとしていたのか、加害者が誰なのか自信がないという場合もあるでしょう。
後々のトラブルの心配もありますし、声を上げることは多くの人にとっては、分かっていても行動に移すことは難しいはずです。

そこで、まずは拒否する反応をきちんと分かるように示しましょう。加害者本人は止める気がなくても周囲の人たちが気づいて、何らかの形で助けてくれるはずです。
どうしてもその場で言えなかった、周囲の人の協力を得られなかった場合など には、電車を降りるタイミングで加害者を呼び止めて電車を降りて警察官や駅員さんに対応を求めましょう。駅員さんなどは慣れているので、きちんと対応をしてくれることでしょう。
万が一逃げられてしまっても心配することはありません。ほとんどの駅には防犯カメラ等があるので逃げ切ることは困難なのです。
そのために、きちんと状況を具体的に説明できるようにしておくことが大切です。

■痴漢は犯罪

冤罪や痴漢詐欺が話題になることもあったり、後の争いのことなどを考えたりすると穏便に済ませておきたと思わないでもありません。
しかし、やはり痴漢は「犯罪」です。その後、場合によっては加害者との和解などもあるかもしれませんが、まずは法に従って司法判断に委ねるのが良 いのではないでしょうか。
また、例えば、街中での痴漢であれば警察官に相談(最寄りの交番や110番通報)となりますが、よほど大きな駅でもない限りはすぐに警察官のところまで行くのは難しはずです。
しかし、電車内では込み合った状況で行われることから他にもたくさんの人がいるはずですので、まずは助けを求めること。次に電車を降りた後に駅員さんに相談ということが一番現実的ではないでしょうか。